ちいさく麻疹の脅威に怯える。

ちょうど一週間前のこと。 

時間と戦いつつ必死にお弁当作りに精を出していた私の携帯が、鳴った。 

「すみません。。熱が出ちゃいました。今日お休みさせてください。。」 

電話は職場の子。昨日悪寒がするなんて言いながら、
鼻をずるずるさせてたものな。と思いつつ、 

「あら。だいじょうぶなの?了解よ!」 

首で携帯を支え、菜箸は必死にフライパンの中をかき混ぜ 
欠員補充について頭を巡らせる。 
※うちはとてもちいさな図書館。とはいえ、 
 毎日ぎりぎりの人数で運営しているため、休むためにはぜっっっったいに 
 ピンチヒッターが必要なのです。 
 いないと、ひとり残された者は自然現象にも対応できなくなるのです。 
そんな場合のためにピンチ要員はおふたり確保させていただいているのだが 
なにせ、今日の今日。一刻も早く電話を、 
そして一刻も早くフライパンの中身を外へ!! 


とにかく。 
ピンチ要員は無事に確保でき、お弁当には焦げたおかずが入った。 
と、ここまではよかったのだが。 
お昼に職場の電話が鳴った。 
出ると、熱を出した彼女。 

「どうした?だいじょうぶ?」 
「それが・・・。だいじょうぶじゃないんです(泣)」 
「ええっっっ。どうしたの???」 

一瞬、入院でもしなくちゃならないのかしらと頭がくらくらした。 
と、同時に顔面蒼白な一言が待っていた。 
「麻疹になっちゃったんです・・・。ごめんなさい、えーん。」 
「・・・・(絶句)。」 

入院騒ぎなんかじゃなくて、本当によかった。 
でも、麻疹よ、麻疹。 
忘れもしない去年の5月。 
大学生の間で麻疹が大流行。 
我が大学も、2週間の休講に追い込まれたのだった。 
その生々しい記憶が甦る。 

いや、待って。 
あの時、私を除いた職場の皆が抗体検査を受けたはず。 
(私は正直それどころではなかった。) 
そして結果は皆、抗体を持っていて、一安心、だったはずなのに。。。 
??? 
去年盛んに話題に上がっていたことだけれど 
麻疹の予防接種は、一度だけだと効力が弱く 
一定期間を過ぎると抗体が消滅してしまうらしい。 
そして、なんと彼女はちょうど、抗体が消えてしまった時に 
麻疹患者と接触があった、ということらしい。 

こ、こわい・・・! 

とにかくもう、麻疹患者は出せない。 
急いで抗体検査を受けるも、結果が出るのが週明け中頃。 
それまでに、なんとかワクチン接種をすれば 
発症しない、またはしても軽くて済むよ、と先生。 
でも、ワクチンが手元になくて、と先生。 
なんじゃ、そりゃ! 

なんやかんやとバタバタしていてずっとできず、 
なんとか今日、ワクチン接種をしてきた。 
先生 
「もっと早くしていればよかったのにね。」 
私 
「・・・。」 

ただいま潜伏期間中。 
ぜっっっっっったいにかかりたくない! 
気合いで乗り切れるかな。 
早く寝ます。